薬用植物総合情報データベース

生薬詳細

生薬名シャクヤク
生薬英名Paony Root
生薬ラテン名PAEONIAE RADIX
生薬和名芍薬
基原植物 Paeonia lactiflora Pallas(シャクヤク)
部位
局方収載
食薬区分専ら医薬品(花は非医)
生薬成分monoterpene glucoside:paeoniflorin, oxypaeoniflorin, benzoylpaeoniflorin, albiflorin など その他:paeonolとその配糖体paeonoside, tannin, sucroseなど
成分(化合物) Albiflorin(アルビフロリン) , Paeoniflorin(ペオニフロリン)
性状芍薬は円柱形を呈し,長さ7~20 cm, 径1~2.5 cm, 外面は褐色~淡灰褐色で,明らかな縦しわ及びいぼ状の側根の跡と横長の皮目がある.横切面は緻密で淡灰褐色を呈し,木部には淡褐色の放射状の線がある.本品は特異なにおいがあり,味は初めわずかに甘く,後に渋くてわずかに苦い.
用途鎮痛,鎮痙,収れん
調製法(1)生干し 赤芍(一名皮付き)は水洗一乾燥したものであり,白芍(一名皮去り)は表皮を取り除いた後乾燥したものである.表皮の付いたものは変色しにくいが,乾燥もしにくく,表皮を取り除いたものは逆に腐敗,変色しやすいが,乾燥も早い.表皮を取り除くには通常,剥皮機を利用する.乾燥は,風乾舎に棚を作り,皮剥ぎの終わった根を棚に薄く広げて,根に陽が当たらず風は良く通るように行う.風乾だけで十分乾燥しない場合は仕上げに火力乾燥を行う.変色,変質の原因は高温,陽光,タンニンなどといわれており,気温が低下してがら調製を行う.太平洋岸では木枯しを利用しての乾燥,陰干しなどの対策が講じられている.(2)真芍 かつては輸出用であったが,現在は国内では生産されていない.長い経験と高度の技術を要する調製法であり,種々の工夫がなされている.概略的には,大きさ別に仕分けした根を剥皮前または後に湯通し(約100℃-5~10分)し,根の芯まで温度が通ったのを確認してがら,陰干しする.湯通しする目的は澱粉を糊化し保存性を高めるためという.
エキス収率
文献情報
処方胃風湯,胃苓湯,温経湯,温青飲,黄耆建中湯,黄芩湯,黄連阿膠湯,葛根紅花湯,葛根湯,葛根湯加川芎辛夷,加味逍遥散,加味逍遥散合四物湯,帰耆建中湯,芎帰膠艾湯,芎帰調血飲第一加減,荊芥連翹湯,桂枝加黄耆湯,桂枝加葛根湯,桂枝加厚朴杏仁湯,桂枝加芍薬生姜人参湯,桂枝加芍薬大黄湯,桂枝加芍薬湯,桂枝加朮附湯,桂枝加竜骨牡蛎湯,桂枝加苓朮附湯,桂枝湯,桂枝茯苓丸,桂枝茯苓丸料加薏苡仁,桂麻各半湯,堅中湯,甲字湯,牛膝散,五積散,五淋散,柴胡桂枝湯,柴胡清肝湯,柴芍六君子湯,滋陰降火湯,滋陰至宝湯,四逆散,滋血潤腸湯,七物降下湯,四物湯,芍薬甘草湯,十全大補湯,小建中湯,小青竜湯,小青竜湯加石膏,小青竜湯合麻杏甘石湯,升麻葛根湯,逍遥散,折衝飲,疎経活血湯,大柴胡湯,猪苓湯合四物湯,当帰飲子,当帰建中湯,当帰散,当帰四逆加呉茱萸生姜湯,当帰四逆湯,当帰芍薬散,当帰湯,独活葛根湯,人参養栄湯,排膿散,八味逍遥散,防風通聖散,麻子仁丸,薏苡仁湯
モデル試料  16件
遺伝子情報  22件
日本薬局方情報 定量法
確認試験法
確認試験法(TLC)
乾燥減量
灰分
酸不溶性灰分
エキス含量
精油含量
純度試験
その他
NMR情報  4件
漢方処方情報 葛根湯 , 温経湯 , 温清飲 , 葛根湯加川芎辛夷 , 加味逍遙散 , 荊芥連翹湯 , 桂枝加朮附湯 , 桂枝茯苓丸 , 柴胡桂枝湯 , 芍薬甘草湯 , 十全大補湯 , 小青竜湯 , 疎経活血湯 , 大柴胡湯 , 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 , 当帰芍薬散 , 人参養栄湯 , 防風通聖散 , 麻子仁丸
生物活性情報 Amyloid beta cell death