植物名 | マオウ |
ラテン名 | Ephedra intermedia Schrenk et C.A.May., Ephedra sinica Stapf, Ephedra equisetina Bunge |
種苗および品種 | 栽培品種・系統はない. |
繁殖 | 株分け,実生,挿し木の方法があるが,株分け法が最も確実である.実生法は種子の確保が困難であり,挿し木法は活着率が低く,実用性に劣る.挿し木と株分けの中間の根茎挿しもまた有効である.株分け用の親株が大きく,数が多いとき,大苗に分割しそのまま定植苗とする.親株の数量が少ないとき,根茎挿しにより1年間幼苗を育成し定植苗とする.株分けの適期は春・秋の年2回あるが,春が望ましい.関東地方では,春は新芽が動き出す前の3月中旬~4月中旬頃,秋は10月上旬~11月中旬頃を適期とする.寒冷地では春が好ましく,新芽が動き出す前に行う.株分け苗は数本の萌芽枝をもつように横走根をつけて,地上部の緑茎を少し残した1株生重が30~50gの大株に分割する.株分け苗は大きいほど,活着率及びその後の初期生育が良好である.分割した株は長く貯蔵せず,できるだけ早く植え付ける.
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栽培適性 | 環境耐性は強いが,冬期も温暖な地域に適し,日当たり,排水良好な砂質土が良い. |
播種,定植および育苗 | ・播種:関東地方における播種適期は3月下旬~4月上旬である.幅1 m, 長さは任意の苗床に条間10 cm, 深さ1 cmの条をつけ,種子をすじ播きし,厚さ約1 cmに覆土して鎮圧する.種子の発芽適温は15~20℃である.種子は果実の採取後果肉を洗い流し,乾燥して保存しておく.
・根茎挿し:根茎挿し苗は1年生以上の地上茎を持つ根生芽を1本ずつ用い,基部に横走根を1~2 cmつけて,地上茎は5 cm程度残した状態に調製する.根茎挿し苗も調製後直ちに植え付ける.根茎挿し苗は実生苗同様,1年間苗床で育成する.育成床は播種床に準じて用意し,条間15 cm, 株間10 cm に1株1本植えする.植え付けは地上部が地上に出るように,また地下茎は折れ曲がらないように深植する.植え付け後,灌水する.植え付け時期は2月~6月上旬が可能であり,関東南部では3月下旬~4月上旬の新芽が動き出す直前が最も適期である.発芽後は適宜除草する.根茎挿し苗の生育良好株は秋までに草丈60 cm 以上に達し,秋植えが可能な大きさに生長する.播種及び根茎挿し床は無肥料とし,必要に応じ菜種油粕などの有機質肥料を施用する.
・植え付け:株分け苗の植え付けは,春あるいは秋の株分け時に行う.実生苗及び根茎挿し苗は9月以降本圃への定植が可能であるが,翌春の新芽が動き出す3月中旬~4月上旬が良い.苗は地上部を5 cm程度に切除して用いる.栽植距離は条間60~70 cm, 株間30~40 cm に1株ごと植える.苗の植え付けは地上部は地表に出し,根部は深く,根生芽は深植にならないよう植え付ける.
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肥料 | |
管理 | 除草は適宜行い,雑草を早めに除く |
病害虫駆除 | 病虫害は極めて少ない. |
収穫・調製 | 収穫時期は関東地方では10月下旬頃である.茎の緑色部分だけを刈り取り収穫する.定植1年目は株の育成に努め,2年目以降の生育良好株から収穫する.刈り取りは晴天の日に行い,十分陽乾し,茎の木質化して茶褐色となった部分は取り除く.乾燥の終わったものは吸湿しない場所に貯蔵する.
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収量 | 10a当たり乾燥重量150~300 kg. |
参考情報(生物活性) | |
参考情報(生物活性)ファイル | |
特性分類表 | |
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栽培暦 | |
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栽培方法関連データ |
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栽培方法関連写真データ |
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種子発芽情報データ |
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備考 | |
備考ファイル | |