表題 | |
画像、ファイル | サフラン(特性分類表).pdf |
備考 |
植物体栽培及び植物の効率的生産法
植物名 | サフラン | ||||||
ラテン名 | Crocus sativus Linne | ||||||
種苗および品種 | 在来種が栽培されている. | ||||||
繁殖 | 球茎を用いる.球茎の分球によって繁殖する.開花しても結実しないため,種子繁殖はできない.球茎重の違いにより開花率が異なる.10~15gの球茎で50%以上,15~20gの球茎で80%以上, 20g以上の球茎でほぼ100%開花する.したがって,採花栽培に用いる球茎はなるべく大球を用いる.小球は露地で肥培させ,翌年の植え付け球茎として用いる. | ||||||
栽培適性 | 地中海沿岸原産の植物でやや温暖の地に適しているが,寒冷地にも生育する.土質は肥沃で排水の良い場所に適している.排水不良地は球茎の腐敗を起こさせるので避ける. | ||||||
播種,定植および育苗 | 室内栽培の球茎は採花及びめしべの採取が終わる11月中旬~下旬に,腋芽を除去し,中心の芽を2~3本にした後,畑地に植え付ける.露地栽培での植え付けは9 月上旬~10月上旬を適期とする.植え付けの時期の早いほど,生育期間が長く,球 茎の肥大が良い. いずれも,畝幅を110~120 cm として,条間15~25 cm, 株間10~12 cmの間隔に植え付ける.大球になるほど,植え付け間隔を広くするようにする.覆土の厚さは球茎の大きさや土質により異なるが,球茎の高さの3~5倍の7~13 cm程度にする.覆土が浅いと収穫時の球茎数は多くなるが,球茎重は軽くなる.重い球茎を増殖させるためには深めに植え付ける. 球茎は中心部に中心芽があり,順次下に下がる節ごとに,腋芽を持っている.腋芽を除去しないで植え付けると,小球が多く分球するため,植え付け前の腋芽除去は不可欠である。 | ||||||
肥料 | |||||||
管理 | 植え付け後,サフラン腐敗病の株を見つけたら早急に抜き取る.除草は雑草の発生状態を見て適宜行う. | ||||||
病害虫駆除 | サフラン腐敗病(原因菌: Bacillus croci Mizusawa)が最も警戒すべき病気である.本病は,まず球茎の表面の一部が黄褐色に変わり,後に乾腐して繊維質のみを残すのが特徴で,伝染は早い.病害予防のため,植え付け前に殺菌剤に浸漬処理する.また,排水の良い場所で栽培して連作を避けるようにする. | ||||||
収穫・調製 | 1)採花及びめしべの採取 採花は当日開花したものが最も良く,遅れても2日目には採花する.採花した花はその日のうちにめしべの採取を行うようにする.この時,めしべの基部の黄色ないし白色の部分を付けないように,紅色の部分(柱頭)のみを摘み取る.開花翌日のものは花粉が混入しやすくなり,品質の低下を起こすので注意する. 2)柱頭の乾燥 柱頭の乾燥は採取後すぐに,温度40~60°Cで3~6時間行う.乾燥程度は熱をさました直後に柱頭が曲げて折れる程度とする. 3)球茎の収穫 4月下旬~5月中旬になり,葉が半分くらい黄色に変化したころに球茎の掘り取りを行う. 4)球茎の乾燥及び貯蔵 掘り取った球茎は30~40個くらいまとめて,葉を束ねて日陰につるして干す.球茎の選別は球茎乾燥後,1箇月以降に行い,病気にかかっている球茎は取り除く.7月中旬~下旬頃に葉を切り捨てて球茎のみとし,箱などに詰める. | ||||||
収量 | 10aに植え付ける球根当たり, 1.0~1.5kg (乾燥重)である.室内栽培の場合,1球茎当たりの柱頭乾燥重は露地栽培とほぼ同じで, 1kg生産するには3~7万個の球茎を必要とする. | ||||||
参考情報(生物活性) | |||||||
参考情報(生物活性)ファイル | |||||||
特性分類表 | |||||||
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栽培暦 | |||||||
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栽培方法関連データ | |||||||
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栽培方法関連写真データ | |||||||
種子発芽情報データ | |||||||
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備考 | |||||||
備考ファイル |