薬用植物総合情報データベース

植物体栽培及び植物の効率的生産法

植物名ホソバセンナ
ラテン名Cassia angustifolia Vahl
種苗および品種特定の栽培種や品種はない。
繁殖種子による。
栽培適性野外圃場での越年栽培を行うには沖縄諸島に限定される。温暖地では、最低気温が15℃以上の5~10月(伊豆)の期間での1年生栽培が可能である。
播種,定植および育苗種子を用いる。温暖地の野外でも1年生株からの採種は可能である。ただし、夏季に多雨あるいは寡日照な場合、開花、結実が困難となる。 播種:加温(最低温度15℃以上)した温室あるいはビニールハウス内で、播種と育苗を行う。深めの育苗箱等に播種する。定植時の苗の大きさは茎長10 cm 程度のものが理想とされるが、育苗日数がかかるため、少なくとも茎長5 cm以上までに育てる。播種は遅くとも定植の2ヵ月前までに行う。播種用土は砂が最も良い。種子は硬実のため粗砂等でもみ、種皮を傷つけてから播種すると発芽が早く揃う。 育苗:発芽後1ヵ月程で径6 cmのポリポットに鉢上げする。用土は水はけを良くするため砂質土壌を用い、腐葉土を混ぜる。育苗期間中、過湿にすると幼苗が枯れるため、乾かし気味に水分管理を行う。   植え付け:最低気温が15℃以上になった頃圃場に定植する。伊豆地方では5月15日~6月1日頃が適期である。条間60~70 cm、 株間30~40 cm に1株1本植えで定植する。植え付け後は、できれば灌水する。
肥料
管理繁茂するまで除草に努める。
病害虫駆除虫害として、生育期全般にアブラムシ類、結莢期にカメムシ類が発生する。温室ではカイガラムシ類が付着するが、圃場ではほとんどみられない。  葉に黒い斑点が発生し、落葉するものがみられるが、本症状は病害によるものか生理的な障害であるかは不明である。
収穫・調製一回で収穫する場合、開花盛期以降の8月下旬~9月に収穫する。地際から茎を刈り取り集め、さらに複葉から小葉のみを手でこぎ、乾燥する。乾燥はムシロなどの上に薄く広げて陰乾する。1年生栽培では、1株当たり収量における第一次分枝の小葉の比率が高いため、第一次分枝葉が成熟した頃が収穫適期と思われる。しかしその頃、主茎葉は半分以上脱落している。  また小葉中のセンノシド含量は開花前が高く、インドでは、開花前に主茎葉を摘み、開花後に分枝葉を採取しているといわれている。小葉のセンノシド含量は、老熟葉より若齢葉が高い傾向にあるため、収穫期が遅くならないように留意する。    採種:1年生株からも採種が可能である。開花後40日程度で結実する。結莢、結実は開花期以降の天候に左右され、晴天、気温30℃以上の高温下で良好である。好条件下で1株当たり500粒程の採種が可能である。採種株は採葉株とは別に育成する。その場合、茎長10 cm 以上の大苗株を定植するのが良い。
収量10 a当たり小葉乾燥収量は、50~100 kg である。
参考情報(生物活性)
参考情報(生物活性)ファイル
特性分類表 
栽培暦 
栽培方法関連データ 
栽培方法関連写真データ 
種子発芽情報データ 
備考
備考ファイル