表題 | |
画像、ファイル | ハナトリカブト(特性分類表).pdf |
備考 |
植物体栽培及び植物の効率的生産法
植物名 | ハナトリカブト | ||||||
ラテン名 | Aconitum carmichaeli Debeaux | ||||||
種苗および品種 | ハナトリカブト由来の在来種の他に,オクトリカブト由来の栽培品種が育成されている. | ||||||
繁殖 | 栄養繁殖が行われている. | ||||||
栽培適性 | 冷涼な気候を好み,土質は有機質が多く膨軟な砂壌土,埴壌土などに適し,排水,保水の良い場所が好ましい.排水不良地は病害が発生しやすく適さない.連作は好まないので避ける. | ||||||
播種,定植および育苗 | 栄養繁殖では母根(鳥頭)の周りにできた子根(附子)を種イモとして用いる. 生育,収量は種イモの大きさに影響を受けやすく,根径2 cm,根重15g程度のものを用いるのが望ましいが,収益性を考えると10~13gのものを用いても良い.根重15g以上の大きい種イモを使用しても増収率は小さい.種イモは植え付け前に殺菌剤で消毒し,黒い病斑のあるものは使用しない.植え付けの時期は秋が良く,排水良好な畑を選定し9月上旬~10月中旬に植え付ける.中熟堆肥を10a当たり3,000 kg散布し,プラウで耕起,ロータリーで耕うん,整地を行い,作条後,芽を上に向けて植え付け,厚めに覆土する.栽植密度は1年栽培では条間72~80 cm, 株間12~15 cm とし,2年生で収穫する場合は株間はやや広めの20 cm 程度にする. | ||||||
肥料 | |||||||
管理 | 春の萌芽は早く,積雪下ですでに萌芽しており融雪と同時に生育が始まる.春の施肥後第1回目の中耕を行い,以降は雑草の発生,土壌の膨軟性の低下をみて適宜中耕,除草を行う. | ||||||
病害虫駆除 | 主な病虫害として,ウドンコ病,立ち枯れ様病害,センチュウ,アブラムシの発生がみられる.ウドンコ病は6~7月頃から発生がみられ,発病初期は葉の表面の一部分に白いカビが生える.病徴が進むと次第に白いカビが生える部分が拡大し,葉は生気を失う.立ち枯れ病は夏期に温度が高くなると発生し始め,葉が乾いたまま枯れる症状を示し,一度発病すると急速に進行する.白絹病(Corticium rolfsii)は高温多湿の条件で発生しやすく,連作地や排水不良な圃場で多発する傾向がある.その病状は,下葉が黒くなった時に根を抜き取ると根が溶けて白色を呈する.栽培期間中は発病株の早期発見に努め,他に伝播しないように早めに抜き取って焼却する.なお,白絹病は北海道ではほとんど発生しない.ネコブセンチュウの寄生もしばしばみられ,寄生した塊根は肥大を妨げられる. | ||||||
収穫・調製 | 収穫は,調製作業があるために,北海道では9月上旬~10月中旬が適期である.掘り取りの方法は,畦ごとに堀り取り機で根元を深く起こして手で抜き取る.収穫後,茎を根元から切り離し,母根と子根に分け,ひげ根は除く.水でよく洗い,土砂を除く.かびが生えやすいので天日で陽乾し,乾燥が不十分な場合は55℃以下の温風で仕上げ乾燥を行う.陽乾せず直ちに温風乾燥する場合も55℃以下とする. | ||||||
収量 | 10a当たりの乾根収量は1年栽培の子根(附子)が100~300 kg, 2年栽培の子根が300~480 kg であり,乾燥歩留りは30~36%である. | ||||||
参考情報(生物活性) | |||||||
参考情報(生物活性)ファイル | |||||||
特性分類表 | |||||||
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栽培暦 | |||||||
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栽培方法関連データ | |||||||
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栽培方法関連写真データ | |||||||
種子発芽情報データ | |||||||
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備考 | |||||||
備考ファイル |