定量法詳細
生薬名 | ロートコン |
試験名称 | 定量法 |
分析条件 | 本品の粉末を60℃で8時間乾燥し,その約0.7gを精密に量り,共栓遠心沈殿管に入れ,アンモニア試液15mLを加えて潤す.これにジエチルエーテル25mLを加え,密栓して15分間振り混ぜ,遠心分離し,ジエチルエーテル層を分取する.残留物はジエチルエーテル25mLずつを用いて,更にこの操作を2回行う.全抽出液を合わせ,水浴上でジエチルエーテルを留去する.残留物を移動相5mLに溶かし,内標準溶液3mLを正確に加え,更に移動相を加えて25mLとする.この液を孔径0.8μm以下のメンブランフィルターでろ過し,初めのろ液2mLを除き,次のろ液を試料溶液とする.別にアトロピン硫酸塩標準品(別途「アトロピン硫酸塩水和物」と同様の条件で乾燥減量〈2.41〉を測定しておく)約25mgを精密に量り,移動相に溶かして正確に25mLとし,標準原液Aとする.また,スコポラミン臭化水素酸塩標準品(別途「スコポラミン臭化水素酸塩水和物」と同様の条件で乾燥減量〈2.41〉を測定しておく)約25mgを精密に量り,移動相に溶かして正確に25mLとし,標準原液Bとする.標準原液A 5mL及び標準原液B 1mLを正確に量り,内標準溶液3mLを正確に加え,更に移動相を加えて25mLとし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフィー〈2.01〉により試験を行う.それぞれの液の内標準物質のピーク面積に対するヒヨスチアミン(アトロピン)のピーク面積の比QTA及びQSA並びにスコポラミンのピーク面積の比QTS及びQSSを求め,次式によりヒヨスチアミン及びスコポラミンの量を計算し,それらの合計を総アルカロイドの量とする. ヒヨスチアミン(C17H23NO3)の量(mg) =MSA × QTA/QSA × 1/5 × 0.8551 スコポラミン(C17H21NO4)の量(mg) =MSS × QTS/QSS × 1/25 × 0.7894 MSA:乾燥物に換算したアトロピン硫酸塩標準品の秤取量(mg) MSS:乾燥物に換算したスコポラミン臭化水素酸塩標準品の秤取量(mg) 内標準溶液 ブルシン二水和物の移動相溶液(1→2500) 試験条件 検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm) カラム:内径4mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする. カラム温度:20℃付近の一定温度 移動相:リン酸二水素カリウム6.8gを水900mLに溶かし,トリエチルアミン10mLを加え,リン酸でpH3.5に調整した後,水を加えて1000mLとした液/アセトニトリル混液(9:1) 流量:スコポラミンの保持時間が約8分になるように調整する. システム適合性 システムの性能:標準溶液10μLにつき,上記の条件で操作するとき,スコポラミン,アトロピン,内標準物質の順に溶出し,スコポラミンとアトロピンとの分離度は11以上,また,アトロピンと内標準物質との分離度は4以上である. |
備考 |