薬用植物総合情報データベース

植物詳細

植物名ゲンチアナ
ラテン名Gentiana lutea Linne
科名Gentianaceae
和科名リンドウ科
一般名ゲンチアナ・ルテア
一般英名Gentian
品種等
分類多年生草本
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形態的特徴 高さ45〜150cmで全株無毛である.茎は直立し円形で中空,条溝があり分枝しない.根生葉は広卵形で有柄,長さ30cm.茎葉は対生し無柄で卵形,長さ25cm,幅15cmほどで上部に向かって順次小さくなる.花序は3〜10の集散花序からなり,大きな包葉の葉腋につく.小花は輪生状に束生し,蔓は片側が裂けて早期に落ちる.花冠は3〜9に深裂し,黄金色で短い筒部をもつ. 移植した株は根が多数分枝して太く,直播では根が細長く,分枝根が少ない.4,5年生以上の株になると地上部は叢生し,1株から数本の花茎が立つ.また,経年株は根部が地上に浮き上がってくる.
生態的特徴 ヨーロッパのピレネー,アルプス,アペニン,カルパチア山脈より小アジアのタウル ス山系にわたって分布する亜高山性多年生草本. ヨーロッパアルプスでは,標高300〜2,000mの前アルプス平野あるいは針葉樹林帯の石灰土壌,ときには花岡岩土壌に自生している.寒地型植物のため高冷地を好み,生育は緩慢で3年生の開花率0.3%,7年生でも45%に過ぎない.高さの伸長も遅く1年に約10cmで,7年生の平均が106cm程度である.自生地では発芽後10〜20年の間に初めて抽苔,開花し,直径10cmの根茎は25年以上経っているといわれる.新葉は前年に形成され,雪融けとともに萌芽する.茎が伸長しながら順次対生葉を展開し,7月に開花,8月に結実する.
生育特性 
寒さの区分I〜II日照条件II〜IV
暖かさの区分90未満土壌分類I
土壌適正排水の良い場所に適する.苗床は地表面に皮膜ができない土が良い.有機質に富み,肥料分の少ない土壌に適す            る.
遮光苗床は弱い遮光をする.
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文献情報 
Carnat, A. et al., Influence of drying mode on iridoid bitter constituent levels in gentian root. Journal of the Science of Food and Agriculture (2005), 85(4), 598-602.
Kakuda, R. et al., Studies on the constituents of Gentiana species. II. A new triterpenoid, and (S)-(+)- and (R)-(-)-gentiolactones from Gentiana lutea. Chemical & Pharmaceutical Bulletin (2003), 51(7), 885-887.
Bricout, J., Identification and determination of the bitter constituents of Gentiana lutea roots. Phytochemistry (1974), 13(12), 2819-23.
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生薬名 ゲンチアナ
組織培養物及び効率的増殖法
植物体栽培及び植物の効率的生産法 栽培情報
さく葉標本情報
トランスクリプトーム・ゲノミクス情報
稀少植物情報
保有資源情報
導入年 保有研究部 導入番号
1964北海道研究部1148-64HK