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植物詳細

植物名オニゲシ
ラテン名Papaver orientale L.
科名Papaveraceae
和科名ケシ科
一般名オニゲシ 
一般英名Oriental poppy
品種等
分類多年生草本
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形態的特徴 全株白色の剛毛を有し,高さ60〜90cm,直立性.白色小剛毛は株ではやや開出し,上部では伏性.根は紡錘形,肥厚する.茎は円柱状,直立,分枝せず,まばらに葉を付け,単生花を頂生.葉は両面に長剛毛を有し,やや皮質で緑色,根出葉は長い葉柄を有し,葉柄には縦溝がある.羽状深裂し,先端は羽状に欠刻する.裂片は披針形または長楕円形,葉の上部では粗い鋸歯縁,株では欠刻状歯状縁と成る.歯状の先端は通常長毛となる.葉柄を含めて葉の長さ20〜25cm,茎立葉は小さく,その最上葉は無柄,茎の中位に束生するがまれに上部にも着生する.花梗は長く,肥厚し,白色の伏した小剛毛が密生し,ざらついている.蕾は卵円形また広卵円形で長さ2〜3cm,直立し開出する小剛毛が分布し,初め淡紫色,ついで白色となる.顎は2片,ときに3片,肥厚して凹面をなし,上部は僧帽形で,外側は緑色,内側は白色を呈し,交互に重なり花びらを包む.花は径10cm,花弁は長さ5〜6cm,4〜6枚,広倒卵形,基部に向かい狭くなり肥厚し,橙〜朱色,基部その他に斑点がないかまたは基部に黒紫色の斑点を有する.花糸は上方が太く黒紫色,葯は大きく長楕円形で紫色,蒴果は無毛で帯白青緑色を呈し,やや球形で,弁のあるやや円形の開いた孔口を有し,径約2〜3cm.花盤は平板状,周囲に鈍頭の歯牙が散在する.柱頭は13〜15本の放射線を有し,紫色の乳頭状突起がある.種子はやや円状腎臓形で褐色,巾の広い線条およびやや平板状で,ほぼ四角形の浅い小さな凹みがある.
生態的特徴 東地中海沿岸からペルシャ,コーカサス地方原産の多年生草本.標高1800〜3000m,適湿傾斜地に群落大きく密生.イラン北西,トルコ北東に自生.日本には明治初年ごろといわれている.
生育特性 
寒さの区分I~IV日照条件II~IV
暖かさの区分45〜110土壌分類I~III
土壌適正排水及び保水の良い場所に適する.砂壌土,埴壌土,腐植壌土に適する.肥沃地に適する.
遮光不要
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写真ライブラリー写真ライブラリー
文献情報 
Israilov, I. A. et al., Orientinine and dehydroisothebaine - new alkaloids from Papaver orientale. Khimiya Prirodnykh Soedinenii (1984), (2), 258-9.
Israilov, I. A. et al., Papaver orientale alkaloids. Khimiya Prirodnykh Soedinenii (1984), (1), 81-3.
Sakar, M. K. et al., A new flavonol glycoside from Papaver orientale leaves. Planta Medica (1980), 40(2), 193-6.
Israilov, I. A. et al., Oripavidine - a new alkaloid from Papaver orientale. Khimiya Prirodnykh Soedinenii (1977), (5), 714.
Delenk-Heydenreich, K. et al., Papaver alkaloids. XXXII. Papaver orientale. Pharmazie (1969), 24(10), 635-45.
Battersby, A. R. et al., Orientalinone, dihydroorientalinone, and salutaridine from Papaver orientale. Related tracer experiments. Chemical Communications (1966), (6), 170-1.
生薬名
組織培養物及び効率的増殖法
植物体栽培及び植物の効率的生産法
さく葉標本情報
トランスクリプトーム・ゲノミクス情報
稀少植物情報
保有資源情報
導入年 保有研究部 導入番号
1995筑波研究部0013-95TS
2000北海道研究部14361-00HK
2003筑波研究部0044-03TS