| Abstract | 黄芩と甘草を含有する防風通聖散および竜胆瀉肝湯による薬剤性間質性肺炎を5例連続して経験したので、これらの漢方薬による薬剤性間質性肺炎のHRCT所見および治療に伴う画像所見の経過について検討した。全例で両側びまん性のすりガラス影を呈し、うち4例で斑状の浸潤影を認めた。網状影および小葉間隔壁肥厚は全例で、牽引性気管支拡張は3例で認めた。蜂巣肺、縦隔リンパ節腫大は認めなかった。頭尾方向の病変分布では3例が均等な分布を示し、上肺優位、下肺優位が各1例であった。内層と外層の分布についての解析では全例で均等な分布を示し、peripheral sparingがみられた。治療は3例がステロイドパルス療法、2例は休薬のみであった。症状は全例で改善し、4例は2ヵ月以内の経過で陰影も消退したが、1例のみ網状影と牽引性気管支拡張が残存した。 |