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組織培養物及び効率的増殖法_文献

植物名ショウガ
ラテン名Zingiber officinale Roscoe
文献コードZingiber_officinale-Ref-8
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年)An N.H. et al., Acta Agrobotanica 73: 7329 (2020)
要約(和訳)ショウガの精油の健康効果は知られており、伝統的栽培方法は欠点があるとされているにも関わらず、ショウガのミクロ根茎生産に関する研究は少ない。我々は、Hue, Vietnamのショウガ栽培種生産方法を作成するためミクロ根茎誘導に対するいくつかの要因の効果を検討した。ショウガのミクロ根茎生産の最適条件を決定するため、種々濃度のsucrose、植物成長調節物質、硝酸アンモニウム、硝酸銀を検討した。ミクロ根茎の新鮮重量と径は、 BAP (6-benzyl amino purine、NAA ( α-naphthaleneacetic acid)、IBA (indole-3-butyric acid)及び低濃度の硝酸アンモニウムにより、それぞれ、0.433 g-9.03 mm、0.437 g-9.73 mm、0.478 g-10.80 mm及び0.449 g-9.53 mmに増加した。 さらに、カイネチンはミクロ根茎の成長を抑制することを明らかとした。最大のミクロ根茎が得られるそれぞれのMS培地での最適条件は、80 g/L sucrose、1.9 mg/L AgNO3、550 mg/L硝酸アンモニウム、4 mg/L BAP、6 mg/L NAA及び4 mg/L IBAであった。
目的ベトナム、Hueのショウガの栽培種の高品質なミクロ根茎種苗供給を可能とする植物組織培養による生産方法の作成
材料(品種,系統,産地,由来)ベトナム、Hueのショウガの栽培種
外植片Department of Biology at the Hue University of Sciences、Vietnamから得たショウガ培養植物体。用いた幼植物は、the province of Hueに分布する種である。
初期培養ショウガのミクロ根茎誘導実験のための十分な培養シュートを得るため、ショウガ植物体を30 g/L sucrose、8 g/L agar、2 mg/L BAP (6-benzyl amino purine)及び0.5 mg/L NAA (α-naphthaleneacetic acid)含有MS(Murashige & Skoog, 1962)培地で2ヵ月間培養した。 シュート増殖期間に使用した植物成長調節物質(PGRs)の持ち込みを避けるため、ミクロ根茎誘導実験前に増殖したシュート(3-4 cm)を分割し、30 g/L sucrose 及び8 g/L agar含有MS基本培地で2週間培養した。
シュート増殖ショウガのミクロ根茎誘導への影響を調べるため、以下の実験を行なった。 1. 初めに、ショウガの培養シュートを8 g/L agarと種々濃度のsucrose (30、60、70、80、90及び100 g/L)を添加したMS培地でショウガ培養シュートを培養し、ミクロ根茎誘導に対するsucrose濃度の効果を調べた。得られたsucrose最適濃度を以降の実験に使用した。 2. 次に、ショウガのミクロ根茎形成に対する硝酸銀(AgNO3)の効果を調べるため、8 g/L agar、最適濃度のsucroseと種々濃度の硝酸銀(0.9、1.9、2.9,及び3.9 mg/L)をMS培地に添加した。得られた最適硝酸銀濃度を以降の実験に使用した。 3. 次にショウガのミクロ根茎形成に対する植物成長調節物質(PGRs)の効果を評価するため、8 g/L agar、最適濃度のsucrose、最適濃度の硝酸銀とBAP、kinetin、 NAA及びIBA (indole-3-butyric acid)(2、4、6及び8 mg/L)をMS培地に添加した。 4. 3.と並行し、ショウガのミクロ根茎誘導に対する硝酸アンモニウム(NH4NO3)の効果も調べた。ショウガのシュートを8 g/L agar、最適濃度のsucrose、最適濃度の硝酸銀、種々濃度の硝酸アンモニウム(1,650、825、550、412.5及び330 mg/L)を添加したMS培地で培養した。 実験には、各処理区とも、葉が濃緑で厚い60本のシュートを選び、3ヵ月間培養した。シュート増殖及びミクロ根茎誘導用の培地は、50 mLを250 mL Erlenmeyer flaskに入れて2重のアルミホイルで蓋をし、121◦C、1 atmで30分間オートクレーブした。培養は、 24–26 ◦C、16時間明期(LED、34 μmol/m2s)で行なった。培養3ヵ月後、各処理区からランダムに10本のショウガ植物体を選び、鋏でミクロ根茎から偽茎と根を完全に切り離し、ミクロ根茎の新鮮重量と径を測定した。高濃度のsucroseはショウガのミクロ根茎誘導に効果的で、最適濃度は80 g/L.であった。ミクロ根茎のサイズは、1.9 mg/L AgNO3 と80 g/L sucroseを添加したMS培地で改善した。我々の研究で最も大きく重いショウガのミクロ根茎が得られる最適条件は、550 mg/L NH4NO3、4 mg/L BAP、6 mg/L NAA及び4 mg/L IBAを添加したMS培地であった。
発根
馴化条件
鉢上げ・定植
栽培条件
再生植物体の形質
分析した成分
成分の抽出法
分析法
備考