植物名 | オタネニンジン |
ラテン名 | Panax ginseng C. A. Mey. |
文献コード | Panax_ginseng-Ref-4 |
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年) | Lim HT et al., Plant Cell, Tissue and Organ Culture 49: 179-187 (1997) |
要約(和訳) | 形態形成を介したニンジン(Panax ginseng C. A. Mey.)の再分化能を試験した.インビトロ植物体の葉,葉柄,花梗及び根より,密集したカルスを誘導した.葉柄がカルス誘導に最も効果的であった.2,4-D (4.5 µM) + kinetin (0.46 µM)含有Murashige and Skoog (MS)培地で誘導したカルスを同培地で2週間コンディショニングした.これらのカルスをkinetin (4.7 µM) + チオ硫酸銀(STS) 10 µM添加1/2MS培地で培養すると不定芽へ分化した.GA3 (2.9 µM) + BA (4.4µM)のMS培地への添加は,試験管内発芽を高効率(86.1%)で誘導し,正常な植物体への発育に影響を与える多数の不定芽を誘導した.再分化シュートをIBA 1.2 µMを含有するMS20培地で6週間培養すると,良く発達した根を有する植物体が得られた.再生植物体の倍数性の安定性を調べるため,核DNA含量を測定した.DNAのサイトメトリック分析により,全ての再分化体は親植物と同様に2倍体であり,細胞分裂時も安定であることが判明した. |
目的 | 成長が緩慢で,種子が得られるまでに3年以上を要するニンジンのクローン増殖法と分子育種のための手法の開発. |
材料(品種,系統,産地,由来) | Panax ginseng C. A. Mey. |
外植片 | 種子 |
初期培養 | 試験管内の実生より葉,葉柄,根,花梗切片(5 mm長又は5 mm角)を調製し,種々植物生長調節物質含有MS培地に植付け,20℃,16時間照明下(60 µmol m-2S-1)で4週間培養し,カルスを誘導.最も高効率なカルス誘導は,2,4-D (4.5 µM) + kinetin (0.46 µM添加培地あるいは2,4-D (4.5 µM) + GA3 (2.9 µM) + STS (10 µM)添加MS培地(3%ショ糖,0.7%寒天)で,もっともカルス誘導効率が高いのは葉柄切片. |
シュート増殖 | 葉柄由来のカルス片(1×1 cm)を4種の培地で増殖後,シュート誘導培地でのシュート誘導を試験した結果,3%ショ糖 + 2,4-D (4.5 µM) + kinetin (0.46 µM)添加培地で増殖させたカルスを2%ショ糖 + kinetin (4.7 µM) + STS (10 µM)添加MS培地で最も高効率(53.6%)にシュートが形成し,1カルス片あたりの形成シュート数は1.38個,その71.6%は正常な形態で,その40.5%が発根. |
発根 | 再分化したシュート(2-3 cm長)を2%ショ糖 + IBA 1.2 µM含有1/2MS培地に移植し6週間培養すると発根率80%で根の生育も良好. |
馴化条件 | 記載無し. |
鉢上げ・定植 | 記載無し. |
栽培条件 | 記載無し. |
再生植物体の形質 | 記載無し. |
分析した成分 | 記載無し. |
成分の抽出法 | 記載無し. |
分析法 | 記載無し. |
備考 | |