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組織培養物及び効率的増殖法_文献

植物名
ラテン名Coptis teeta
文献コードCoptis_teeta-Ref-2
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年)Tandon P et al., Indian Journal of Biotechnology 6: 280-282 (2007)
要約(和訳)Coptis teeta の成熟植物の根茎部の腋芽を 4.42 μM の BAP と 0.56 μM の IAA を含む 1/2 MS 培地で培養することにより,多芽体を得た.得られたシュートは,7.35 μM の IAA を含む 1/2 MS 培地で発根し,幼植物体の再生に成功した.幼植物体は,2.31 μM の Kin及び0.56 μM の IAAを含む Gamborg 培地で培養することで根茎切片より直接誘導することも可能であった.
目的ベルべリンを含み、健胃薬、抗炎症剤などとして広く使われる一方で、種子の発芽率が低く、繁殖力が低いCoptis teeta保護のための組織培養を利用したクローン増殖法の開発
材料(品種,系統,産地,由来)インドのArunachal PradesのMishmi Hills、Mayodiaで採取し、ShillongのNorth-Eastern Hill大学の植物園で維持している株
外植片花柄、花、頂芽、腋芽、根茎 (2-5月と8-10月に採取)
初期培養0.05% v/v Teepol でよく洗浄後、流水で 1 時間処理、0.5% PVP, 0.1% アスコルビン酸, 0.05% クエン酸に30分間浸潤、1.0-1.5 cmに切り分けた外植片を 15% 次亜塩素酸ナトリウム液 (有効塩素濃度 ~4%)で 5-10 分間殺菌後、滅菌水でよく洗浄。500 mg/L 活性炭、50 mg/L アスコルビン酸、バクトアガー、及び、種々の植物成長調節物質を含む MS、1/2 MS、B5、White 培地 (pH 5.8) で、10-25℃、10 時間証明 (30 μmol/m2・s) で 約 6 週間培養した結果、外植片の採集は 3-4 月が最も再分化効率が良く、抗酸化剤を含む溶液に浸潤することでベルべリンが培地に漏れることによる外植片の褐変を防ぐことが可能であり、培養初期に 10℃, 弱光下で 1-2 週間処理することが有効であった。
シュート増殖培養系の確立及び分化には、1/2 MS と B5 培地がより適している。4.42 μM の BAP、及び、0.56 μM の IAA を含む 1/2 MS 培地で 15℃、5-6 週間培養することで、55% の培養切片から、1 腋芽あたり 8-10 のシュート
発根7.35 μM の IBA を含む 1/2 MS 培地で 20℃、6-7 週間培養することで、65% のマイクロシュートより 6-8 本のしっかりとした根が発根。2.31 μM、及び、0.56 μM IAA を含む B5 培地上で、根茎切片から直接発根したシュートを得ることが可能
馴化条件根がよく発達し、4-5 ㎝に生育した植物を苔で覆われた腐植土を入れた鉢へ移植・馴化、温室条件で 40% が生存
鉢上げ・定植記載無し.
栽培条件記載無し.
再生植物体の形質生存株は形態学的に同一
分析した成分記載無し
成分の抽出法記載無し.
分析法記載無し.
備考