植物名 | ヒナタイノコズチ |
ラテン名 | Achyranthes fauriei Lév. et Vaniot |
文献コード | Achyranthes_fauriei-Ref-1 |
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年) | Hikino H. et al, Yakugaku Zasshi 95: 581-589 (1975) |
要約(和訳) | イノコズチ属植物の生産する昆虫変態活性物質の生合成経路研究のため,イノコズチ属植物種子からのカルスの誘導及び増殖,カルスからの植物体再生,根の培養について検討し,効率的な培養条件を決定した.さらに,得られた各培養組織における昆虫変態活性物質の生産をセンチニクバエの蛹化試験及び抽出物のTLC,GCにより確認した. |
目的 | 昆虫変態活性物質の生合成系研究の材料としての植物組織培養の利用可能性を検討 |
材料(品種,系統,産地,由来) | 宮城県産 ヒナタノイノコズチ等 |
外植片 | 0.2% HgCl2溶液あるいは10%NaClO溶液で10分間、ついで70% EtOHで1分間殺菌し、滅菌精製水で洗浄後、無菌播種した種子由来の実生 |
初期培養 | (カルス誘導)Whiteの無機塩培地+2%ショ糖 + 0.7%寒天+1 ppm 2,4-D + 10% ココナッツミルク,27℃,明所 ⇒ カルス形成後は、22℃,暗所、(カルス増殖) Whiteの無機塩培地+2%ショ糖 + 0.7%寒天+1 ppm 2,4-D + 1 ppm Kin + 10% ココナッツミルク,22-27℃,暗所で1~2か月ごとに継代。 |
シュート増殖 | 2代継代培養して増殖したカルスを 各種濃度の植物ホルモン及び2% ショ糖、 0.7 % 寒天を含むMS培地上で27℃、明所において2~3か月培養した結果、IAA, NAAでは根を再分化する傾向が、Kinでは根と葉を再分化する傾向 (ただし根>葉)が、GAでは根及び葉の再分化が認められた。10 ppm の GAを含む培地で1ヵ月培養後、60%でシュート形成 (30%はシュート形成と同時に発根も)。 |
発根 | 2代継代培養して増殖したカルスを 各種濃度の植物ホルモン及び2% ショ糖、 0.7 % 寒天を含むMS培地上で27℃、明所において2~3か月培養した結果、IAA, NAAでは根を再分化する傾向が、Kinでは根と葉を再分化する傾向 (ただし根>葉)が、GAでは根及び葉の再分化が認められた。0.1ppm の IAAを含む培地で2週間培養後、90% が発根。1 ppm のKinを含む培地で2週間培養後、90% が発根 (20%は1ヵ月の培養で発根と同時にシュート形成)。 |
馴化条件 | 記載無し. |
鉢上げ・定植 | バーミキュライトを入れたポットに移植し栽培 |
栽培条件 | 記載無し. |
再生植物体の形質 | 1 ppm の Kin あるいは 10 ppm の GA を含む培地で再分化させた再生植物体は、茎が2本癒着してねじれた帯化現象を示す、葉柄が短く数枚の葉が輪生し互いに癒着しているものが認められるなど形態的な異常が見られた。再分化植物体の昆虫変態活性物質の組成および含量は、正常植物のものと同様であった。 |
分析した成分 | 記載無し. |
成分の抽出法 | 記載無し. |
分析法 | 記載無し. |
備考 | |