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組織培養物及び効率的増殖法_文献

植物名ホンアンズ
ラテン名Prunus armeniaca Linné
文献コードPrunus_armeniaca-Ref-1
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年)Joseph C. G. et al., Plant Growth Regulation 17: 41-46 (1995)
要約(和訳)正常な表現型を示す植物体を再生するための効率的かつ信頼性の高い方法が、形質転換系のための前提条件となる。2つの無関係なホンアンズ遺伝子型の'ZARD'と 'NJA82'から3つの発達段階(PFがそれぞれ=3、30~60、100)で、未熟胚または子葉が培養された。外植体は、4濃度(0、0.5、5.0、20μM)のBAまたはTDZと0または1μMの2,4-Dを添加したMS培地で培養された。ホルモンフリーのMS培地で培養したステージ1の胚は、胚様構造を形成した。5-20μM TDZと1μM 2,4-Dを添加した培地で、ステージ2の子葉より、シュート原基が最も良く誘導された。しかし、シュートの形態は異常で、特にTDZ高濃度区で際だっていた。別の要因実験において、オーキシン無添加、1 μM 2,4-D、1μM IBA、5μM IBAとTDZ(0、5、7.5、10、15、20μM)を組合せ添加した培地でステージ2の子葉を培養した。 80%以上の再生率が、1-5 μM IBAと5-10μMのTDZを添加した培地で観察された。5μM IBAを単独で添加した培地は、表現型が正常な幼植物体の再生の高率な再生が認められた。
目的ホンアンズを再生するためのプロトコールの開発
材料(品種,系統,産地,由来)中央アジアのホンアンズ品種‘Zard’とニュージャージー農業試験場果樹育種プログラムからの無関係な選抜系統‘NJA82’の2つの遺伝子型から胚を得た。
外植片3つのステージの未熟胚を利用した。1) 1mm以下、PF = 3 (開花38-40日後)、2) 5-10 mm, PF = 30-60 (開花46-48日後),、3) 1.5cm, PF = 100 (開花58-62日後) 。
初期培養未熟果実が収穫され、Tween-20を1滴加えた0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で30分間表面殺菌され、蒸留水ですすいだ。
シュート増殖5μM IBAを添加したMS培地が、最も高率な幼植物再生(‘NJA82’ 92%、Zard’ 100%)を示した。再生したシュートを6 μM 2iPと2.2 μM BAを添加したWPA培地に移植すると伸長した。
発根10 μM IBA添加WPM培地に継代培養すると、カルス誘導はわずかであった。そして、ばい約2週間暗黒条件下に培養物を置くと、発根が観察された。
馴化条件発根したシュートは水耕に植えられ、2週間間欠ミスト下で馴化し、その後、圃場に移植された。
鉢上げ・定植記載無し
栽培条件記載無し
再生植物体の形質記載無し
分析した成分記載無し
成分の抽出法記載無し
分析法記載無し
備考