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組織培養物及び効率的増殖法_文献

植物名ナガイモ
ラテン名Dioscorea batatas Decne.
文献コードDioscorea_batatas-Ref-1
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年)Matsubara S. et al., Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University 79: 37-44 (1992)
要約(和訳)ヤマノイモ類は栄養繁殖されるのでウイルス擢病株が多く,かつ繁殖率が低いので苗イモが高価である.そのため無病のイチョウイモ(Dioscorea batatus Decne) の多芽体培養による増殖を試みた.MS培地を基本培地とし,種々の支持体や植物ホルモンを添加し,ショ糖濃度も変えた.培養条件は, 25℃ , 2000Lux人工光による16時間日長とした.多芽体形成のために,栽培植物のムカゴを無菌培養し,発芽してきた幼植物の, 1肢芽を付けた茎切片を外植体とした.20mg/Lアンシミドール添加基本培地に植え付けたところ,多芽体が形成された.この多芽体を切り分け,アンシミドール0または10mg/L添加に植え付け, 40日間振量又は回転培養を行ったところ,いずれの方法でも多芽体が形成され,特にアンシミドール添加培地の振とう培養区で増殖率が高く,無添加培地では苗条が伸長した.この多芽体を切り分け, 10mg/Lアンシミドール, 2 %ショ糖添加液体培地で振とう培養し,46日間隔で継代培養を7回繰り返した.増殖率,形成された多芽体の大きさに世代毎の大きな差は見られず,増殖率はほぼ30倍前後であった.これらの多芽体を苗化するため,切り分けた外植体を寒天0.3または0.7%,gelrite 0.1または0.2%添加基本培地のいずれかに植え付け, 10, 20, 30日間培養後順化した.いずれの区でも順化したが,培養期聞が長い程発根が早く, gelrite培地の方が短期間の培養でも早く発根した.多芽体を切り分け, 0.2% gelriteと3%ショ糖添加基本培地を入れた培養瓶に植え付け室内に放置しておいたところ, 2 -3か月後にミニチューパーが出来,冬季に一度地上部が枯れた後,春になって既に出来ていたミニチューパーが発芽し,それからの苗条が伸長し,その基部や節にまたミニチューパーが形成された.以上イチョウイモでは多芽体培養により, 1年で307本の幼植物を増殖出来,さらに1芽より1年で約3個のミニチューパーが出来る事が分かった.
目的ウイルスフリー苗作出のため、イチョウイモ(Dioscorea batatas)の多芽体による増殖法を検討
材料(品種,系統,産地,由来)市販のイチョウイモを栽培して得られたムカゴ
外植片ムカゴを殺菌し、MS培地(0.7%寒天)上で2-3か月培養して展葉2-3枚に伸長した植物体から1腋芽を付けた茎切片。
初期培養MS培地(0.7%寒天)+20mg/Lアンシミドール添加。25℃、2000Luxの16時間日長下で培養して、多が体を形成。
シュート増殖多芽体を切り分け, 10mg/ Lアンシミドール, 2 %ショ糖添加液体培地で、振とう培養し,46日間隔で継代培養を7回繰り返した。増殖率,形成された多芽体の大きさに世代毎の大きな差は見られず,増殖率はほぼ30倍前後であった。
発根記述なし(シュート増殖中に発根するため)
馴化条件バーミキュライトを入れた水切り籠に植物体を植え付け、25℃、16時間日長、相対湿度90%-70%で1-2週間。
鉢上げ・定植50%遮光ハウスに移し、週1回、0.5g/Lのハイポネックス溶液を施用。その後、寒冷紗除去。後に畑土3:川砂1:バーク堆肥2に移植。
栽培条件記述なし
再生植物体の形質記述なし
分析した成分
成分の抽出法
分析法
備考