| 植物名 | キハダ |
| ラテン名 | Phellodendron amurense Ruprecht |
| 文献コード | Phellodendron_amurense-Ref-1 |
| 出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年) | Azad MAK et al., Plant Cell, Tissue and Organ Culture 80: 43–50 (2005) |
| 要約(和訳) | キハダにおける葉切片からのシュート形成と植物体再生法を確立した.MS培地でのシュート形成とカルス誘導及びシュート再分化を検討するため,培養個体から得られた若い葉切片を用いた.4.4μMのBAPと1.0μMのNAAを添加したMS培地に10日目の葉切片(1cm2)を置床して4週間培養すると,そこからシュートが直接再生した. 2.0μMのTDZと4.0μMの2,4-D又はNAAを添加した培地で3週間培養したところ,葉の切り口からカルスが形成した.1.5μMのBAPと1.0μMのNAA添加のMS培地で4週間培養後に葉から形成したカルスから最も多くのシュートが再生した.3回目の継代培養で最も多いシュート増殖が見られ,カルス当たり65本以上となった.発根のため,シュートを 2–4 cmの長さに切り,2.0μMのIBAを含むMS培地に植えた.3週間で2–6本の根が確認された.培養植物体は,鹿沼土に移植したところ,生存率は90%であった. |
| 目的 | 葉切片からのシュート形成と植物体再生法の確立 |
| 材料(品種,系統,産地,由来) | 栃木県の20年生樹から3-4cm長の小枝を採取 |
| 外植片 | 小枝を洗剤で15分間洗った後に、流水で20分間すすいだ。その後、70%エタノールで3分間、3%アンチホルミンで20分間の表面殺菌をし、滅菌水で3回すすいだ。1個の節を含む1-1.5cmのシュートを切り出し、0.88μM BAPを含むMS培地で3週間の培養後、形成したシュートの若い葉を材料に用いた。 |
| 初期培養 | 培養物から得られた若い葉を1cm2に切り出し、4.4μMのBAPと1.0μMのNAAを添加したMS培地で4週間培養すると、シュートが直接再生した。 |
| シュート増殖 | 2.0μMのTDZと4.0μMの2,4-DまたはNAAを添加した培地で3週間の培養したところ、葉の切り口からカルスが形成した。1.5μMのBAPと1.0μMのNAA添加のMS培地で4週間の培養後に葉から形成したカルスから最も多いシュートが再生した。3回目の継代培養で最も多いシュート増殖が見られ、カルス当たり65本以上となった。 |
| 発根 | シュートを 2–4 cmの長さに切り、2.0μMのIBAを含むMS培地に植えると、3週間で2–6本の根が得られた。 |
| 馴化条件 | 植物体を水洗後、水に1時間漬けて、鹿沼土を入れた9cmポットに植えた。高湿度を保つため、透明なプラスチックのふたをして、20日間順化させた。灌水として糖を除いた1/4MS培地を3週間施用した。 |
| 鉢上げ・定植 | 順化後、鹿沼土を入れた24cmの大型ポットに移植し、温室で3か月間維持した。 |
| 栽培条件 | 記述なし |
| 再生植物体の形質 | 順化後の植物体に形態的変異は見られない |
| 分析した成分 | |
| 成分の抽出法 | |
| 分析法 | |
| 備考 | |