植物名 | ウド |
ラテン名 | Aralia cordata Thunberg |
文献コード | Aralia_cordata-Ref-1 |
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年) | 西原隆彦・林義明・松本恭子 園芸学会雑誌67: 81-86 (1998) |
要約(和訳) | 組織培養によるウドの増殖技術を確立するために、葉片および未熟種子を培養し、不定胚形成能の高いカルス誘導法について検討した。葉片培養では、品種‘愛知坊主’の不定胚は1.0 mg・liter-1 2,4-Dと68.435 g・liter-1 (0.2M) ショ糖を添加したMS(NH4NO3の濃度を1/4に調整)培地で誘導されたカルスから100%形成された。しかし、‘伊勢白’‘紫芽の白’の両品種の不定胚形成は、用いたいずれの培地から誘導されたカルスにおいても65%以下であった。一方、未成熟種子の培養では、約3mmの大きさの未成熟種子を用いると、品種‘伊勢白’の不定胚は0.5または1.0 mg・liter-1 の2,4-Dを添加したMS培地(30 g・liter-1 ショ糖添加)で誘導されたカルスから100%形成された。また品種‘紫芽の白’の不定胚は、1.0 mg・liter-1 の2,4-Dを添加したMS培地(30 g・liter-1 ショ糖添加)で誘導されたカルスから88.9%形成された。これらのことから、品種‘愛知坊主’は2,4-Dを添加した高濃度のショ糖と低濃度の窒素を組み合わせたMS改変培地で葉片を培養することにより、‘伊勢白’と‘紫芽の白’の両品種は、2,4-Dを添加したMS培地で未成熟種子を培養することにより不定胚形成能の高いカルスを誘導できることが明らかとなった。各品種から誘導された不定胚は、植物個体まで生長した。 |
目的 | 不定胚誘導を利用したウドの大量増殖 |
材料(品種,系統,産地,由来) | ‘愛知坊主’‘伊勢白’‘紫芽の白’ 群馬県園芸試験場高冷地分場より分譲 |
外植片 | 本葉と未完熟種子 |
初期培養 | ‘愛知坊主’(本葉からのカルス誘導):MS培地(1/4 NH4NO3)+68.435 gliter-1 ショ糖 + 0.7% 寒天 + 1.0 mg・liter-1 2,4-D ‘伊勢白’‘紫芽の白’(未成熟種子からのカルス誘導:MS培地+30 gliter-1 ショ糖 + 0.7% 寒天 +1.0 mg・liter-1 2,4-D |
シュート増殖 | (不定胚誘導):ホルモンフリーMS培地+30 gliter-1 ショ糖+0.7% 寒天 |
発根 | (不定胚の生育):ホルモンフリーMS培地+30 gliter-1 ショ糖+0.7%寒天 |
馴化条件 | 記載無し |
鉢上げ・定植 | 記載無し |
栽培条件 | 記載無し |
再生植物体の形質 | 記載無し |
分析した成分 | 記載無し |
成分の抽出法 | 記載無し |
分析法 | 記載無し |
備考 | |