植物名 | カイケイジオウ |
ラテン名 | Rehmannia glutiosa Libosch. f. hueichingensis (Chao et Schih) Hsiao |
文献コード | Rehmannia_glutinosa-Rep-1 |
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年) | Park SU et al., Journal of Medicinal Plants Research, 3(1): 031-034 (2009) |
要約(和訳) | ジオウ葉の培養による効率的な植物体再生法及び増殖法の確立を報告する.種々濃度のチジアズロン(TDZ)を添加したMS固形培地で培養した葉より再生シュートが得られた.TDZ 1 mg/l添加MS培地で最も多いが移植片あたりのシュート数(2.1)とシュート生育(1.2 cm)が得られた.TDZ 1 mg/lに加えNAA 0.1 mg/lとゲルライト3 g/lを添加したMS培地では,実質的にシュート再生が改善された.発根した植物体は馴化し,土壌に移植すると73%の活着率であった.継続したジオウ再分化植物体の生産は,増殖法として利用できる. |
目的 | ジオウの葉を外植片とするシュート形成及び植物体再生法の開発 |
材料(品種,系統,産地,由来) | |
外植片 | 温室栽培植物より採取した地黄の若い葉 |
初期培養 | |
シュート増殖 | 表面殺菌した葉より調製した外植片(葉切片,7×7 ㎟)を種々濃度のTDZを添加したMS培地で培養した.シュート再分化の改善のため,種々濃度のオーキシン及び固化剤のシュート形成と生育に対する効果を調べ,培地を最適化した.培養は,グロースチャンバー室内で行った(25℃,16時間明期,白色蛍光管,35 µmol s-1 m-2).TDZ 1 mg/l,NAA 0.1 mg/l,Gelrite 3 g/lを添加したMS培地で,最良の結果が得られた(外植片あたりのシュート数:4.7,シュート長:1.8 cm). |
発根 | 再生シュートの発根のため,約1 cm長の再生シュートをMS培地に置床(3 g/lゲルライト,30 ml/Magenta box,4シュート/box)し,25±1℃,16時間明期(白色蛍光管:35 µmol s-1 m-2)で8週間培養した. |
馴化条件 | 発根した植物体はゲルライトを除くため滅菌水で洗浄し,オートクレーブしたバーミキュライトの入れた鉢に植え出し,湿度を保つため,ポリエチレンバッグで覆った. |
鉢上げ・定植 | 馴化した植物体は,土に植え出し,16時間明期,18/20℃(暗期/明期)のグロースチャンバーで2週間栽培した.硬化した植物体は温室へ移動した. |
栽培条件 | |
再生植物体の形質 | 硬化し土に移植した再生植物体の生存率は,73%で正常に生育し,3ヶ月以内に開花した.継続したジオウ再分化植物体の生産は,マイクロプロパゲーション法として利用可能である.従来の増殖法では,生産者は,毎年,収穫した根の一部を保管しなければならないが,我々の手法は,年中いつでも葉の外植片より5本の再分化植物体を生産可能である. |
分析した成分 | |
成分の抽出法 | |
分析法 | |
備考 | |