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組織培養物及び効率的増殖法_文献

植物名キバナオウギ
ラテン名Astragalus membranaceus Bunge
文献コードAstragalus_membranaceus-Ref-1
出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年)藤岡ら, 生薬学雑誌 37(4), 405-411 (1983)
要約(和訳)茎頂からのシュート形成はカイネチン(10-5M)を含むMS培地で生育が良好だった.シュートからの発根は,NAA(10-6M)を含むMS培地において観察された.
目的植物の分化と二次代謝産物との関係の基礎的研究を目的としたキバナオウギの茎頂培養法
材料(品種,系統,産地,由来)国立衛生試験所筑波薬用植物栽培試験場より導入した 2年目のキバナオウギを本学部薬用植物園内の圃場で栽培し,発芽したものを 1月上旬に採取した株.
外植片滅菌茎頂部から,葉原基 2~3枚を付けた茎頂を露出させ,メスで 0.3~ 0.5mm角に摘出した茎頂
初期培養基本培地はMS培地を用い,ショ糖 30g/L,寒天 9g/Lを添加し,pH 5.7~ 5.8に調整.ホルモンは, 2,4-D(濃度:0~ 10-5M)およびカイネチン(濃度:0~ 10-5M)を添加し,暗所(培養室内,恒温槽中:25±2℃)または照明下(2000~2500lux,16時間日照)で3週間培養.その結果,暗所下ではホルモン無添加,2,4-D:カイネチン;0 : 10-5M,0:10-7M添加培地におけるシュートの生育が良く,2,4-D高濃度でカルスの形成がみられた.照明下では,2,4-D:カイネチン;0 : 10-6M,0 : 10-5M,10-7M: 10-7M,10-7 M: 10-6M添加培地でシュートの生育が良く,2,4-D高濃度でカルスの形成がみられ,特に 2,4-Dが 10-5Mの培地カルス生長が良かった.
シュート増殖
発根基本培地はMS培地を用い,ショ糖 30g/L,寒天 9g/Lを添加し,pH 5.7~ 5.8に調整.ホルモンは, NAA(濃度:0~ 10-5M)およびカイネチン(濃度:0~10-5M)または IAA(濃度:0~10-5M)およびカイネチン(濃度:0~10-5M)を添加した培地に,カイネチン 10-5M添加培地で培養育成したシュートを移植し,25±2℃,16時間照明で培養.その結果,NAA:カイネチン;10-5 : 0 M,10-5 : 10-7M添加培地では発根率100%だったが,根が1cm以上の生長を示さず,6週目頃から褐変.NAA:カイネチン;10-6 : 0 M添加培地では発根率100%で根の生長がみられた.また,IAA:カイネチン;10-6 : 0M,10-5 : 0 M,10-5 : 10-7Mでシュート植付け2週間後に発根し,発根効率良好.ただし,初代培養では発根率50%にすぎなかったが,2代目,3代目は発根率が100%に近かった.
馴化条件
鉢上げ・定植NAA:カイネチン;10-6 : 0M,10-5 : 0M,10-5 : 10-7M,IAA:カイネチン;10-6 : 0M,10-5 : 0M,10-5 : 10-7M,10-5 : 10-6M添加培地で発根させた幼植物を使用.幼植物を滅菌鹿沼土に移植し,移植後約1週間は,温度および湿度の変化を避けるため 1Lビーカーをかぶせて,水をはったバットの上にのせ,培養室(25±2℃,16時間照明)で栽培.その後,潅水しながら徐々にビーカーを開けて外気に慣らした.8週間経過後,NAA:カイネチン;10-6 : 0M添加培地で最も良好で,活着率100%.
栽培条件
再生植物体の形質
分析した成分サポニン,フラボノイド
成分の抽出法熱メタノール抽出
分析法シリカゲル薄層クロマトグラフィー
備考